MEMO

ミムラが見たり、聞いたり、感じた事を気ままに書くコラムです。

Aug.200726

『風鈴、りーん』

この時期、軒下、もしくは窓付近に風鈴を吊るしている住宅は、日本全体の何パーセントあるのかなぁ。
戸建て、アパート、マンション問わずに考えたとしても、微々たるパーセンテージなのではなかろうかと予想。だって散歩していてもあまり風鈴の音を聞かない。密閉エアコン社会にとって窓を開けておく事はなんとも効率が悪いわけで、外から風を招き入れて「ちりーん」というようにはいかないのだろうけども、もっと増えたらいいのにと思います。思うだけでなく日本内の風鈴利用率が少しでも上がるよう、私は4個も持っている。

一つ目を手に入れたのは中学一年の時、地元商店街の七夕のお祭りの時に。陸亀を模してあり、製造過程のつなぎ目もばっちりのいかにも量産型のものだったけど、出店の雑踏の中ひと際涼やかな音色で呼び止められたので、あんず飴を我慢してまで購入。二つ目は公園のフリーマーケットで。三つ目は金物屋さんで。四つ目は今年の初夏に和食器のお店で。

ベッタベタなイメージだけれども、風鈴は美女だと思う。
荷車の移動式風鈴屋を挟んで、スローモーショーンで通り過ぎる主人公の記憶を揺るがす和装の美女。風鈴の重複した音色と共にざわつく心。はっとして追いかけるも見つからず、心残りな主人公は彼女の浴衣の柄と同じ河原撫子の描かれた硝子の風鈴を、ひとつだけ買って帰る、みたいな。ね。
風鈴の音を聞くと、清涼感とともにこんなワンシーンをぎゅっと凝縮した切なさと秘めやかな幸福感が体に浸透してくる感じがして、そのへんも好きです。昔話的、というか。

なので私が風鈴を買うときは惚れた女性をめとる気持ちだ。
老若男女問わず、あなたも風鈴のお嫁さんを探してはいかが?そしてもし第2夫人をこさえる場合は、相性を確かめるべく、是非店頭に先代を連れて行って両人におしゃべりをさせて下さい。この作業を怠るとずっと不協和音を聴くはめになり、清涼感どころではなくなりますゆえ。

ここまで読み直しながらよく考えたら、思惑とは逆に、買い占めによって風鈴の利用率下てるじゃないか、私。

2007.08.26 Sun.

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