MEMO

ミムラが見たり、聞いたり、感じた事を気ままに書くコラムです。

Sep.200725

『スイーツを見繕う』


目的を達成した後は、どうにも無防備になりがちです。それを知っていたから校長先生はあの台詞を編み出したのでしょう。行事が終わっても家にたどり着くまでは、油断禁物。

友達と一緒でない限り、頭の中に箇条書きした必要な物品を扱うお店をターッとまわって、さっさと終わらせる買い物が多い。終わると時間短縮の影響と充足感から、緩急でいう緩の方へ体が傾き、鼻歌など歌い足取り軽やか。いささか開放的になり過ぎて油断し、うっかり捕まる。
キャッチセールスのお兄さんに。未来が見えるという人に。
誰でもいいから助けて、と心の底から困っている人に。

その日は友達にすすめられた本を探しに大型書店へ行き、目当ての本はなかったけど、面白そうな本を五冊程買って大変満足していました。にやにやしながら某有名デザートショップの前に差しかかった時に「ちょっといいですか」の声。
むむ、概ね間に合ってますよ、という表情で振り向くと、困り顔の青いストライプのシャツの男性。そんなに暑くもない日なのに額に汗を浮かべ、シャツも胸元が少し透けている。息も上がり、とても急いでいる風だ。何のご用でしょうか。
「あのっ、スイーツ、見繕って頂けませんか!」。
一体何事か。

聞けば女性ばかりの会社に大事な用事で行くのに、一緒に行くはずの後輩(女性)が急遽来れなくなり、彼女の手元にある先方へのお土産の代わりを買って行かねばならず、時間的にも余裕がなく焦っている、という事。確かに、このしょっぱい状況で冷静にスイーツを選ぶのは難しそうだ。

訪問した先で対応してくれる人物は何人か。年齢層は何歳から何歳か。情報を聞き出しながら、オリジナルプリン、抹茶プリン、コーヒーゼリー、夏のフルーツゼリーを3・3・2・2が妥当ではないか、と提案してみた。さらに甘いのが苦手な人が多かったときの事を考え、あそこの店で買えるおかきが美味しいから少量個別包装の詰め合わせをひとつ持っていけば、甘辛選べてよいのでは、とお節介な提案。会社員やったことない癖に、食い意地頼りの怪しいヘルパーである。

そのヘルパーの意見全てに激しく頷き、「ありがとうございます!」と叫びながらおかき屋に走っていった男性。プリンが崩れないか心配しながら見送り、急にまわってきた役目を終え安堵して歩き出すと、「あの!」。む、また油断したか。

再び振り向けばさき程の男性。「ほんとに助かりました。これ、よろしかったらどうぞ!」あのおおわらわの最中、気遣って一個余分にプリンを買ってくれていたらしい。「いやいや」「いやいやいや」と一瞬日本人的な押し問答になったが、結局ありがたく頂戴した。実は見繕っている最中からだいぶ食べたかったのです。ばれてたのかな。

2007.09.25 Tue.

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