MEMO

ミムラが見たり、聞いたり、感じた事を気ままに書くコラムです。

May.200826

『バチン』払拭作戦

実は。この間のボタン不信任事件によって心に傷を負ってからちょうど一ヶ月、オットの仕事で同国にまた4日間滞在する事になっており、私はいきり立っていた。

ボタン付きの洋服は着るようになったものの、まだまだあの「バチン」という音と、その音の風来によって買う事が出来なかった狐色のスナックが、過去のものにはなっていなかったからだ。

あの時、と何度となく思った。

あの時、あんなゆるい鞄でうろつかなければ、と拳をふるふるさせ。あの時、私の興味を引き結果としてガードを緩くした、あの時の、あのスナックはどんな味だったのか、と妄想しては唾を呑む。

「バチン」に遭遇せず、お財布をホールドしたままに、あの美味しそうな狐色のスナックを買ってみたい。いや、買わねばならない。浮かれポシェット以外のシチュエーションを同じくしてあのスナックを買って頬張らねば、この思いは消える事はないだろう。

オットが仕事に行くのを見送って、帰ってくるまで私は暇。只の観光客だ。このホテルからは地下鉄に乗って三回の乗り換えもあるけれど、以前の移動で少しは慣れているから全く問題ない。よしっ。いざ、件の繁華街へ!

と寝る前にメラメラと枕の耳を握りしめていた事が関係したのか、起きたらお腹がおかしい。胃の裏側に妙な重さがあり薄く鉛が張り付いているようで、なんとなくトイレから離れた場所には行くのが不安。どこにお手洗いがあるか知らない街なかの地下鉄で、三回の乗り換えをこなせる体調でないのは確かだ。むむ。

まぁ、明日もあるし、今日は本を読んでゆっくりしよう、と気持ちを切り替え、部屋の清掃してもらっている時にラウンジでお茶をした以外は、部屋でのんびり過ごしていた。

そうこうするうちにオットが帰ってきて、二人でご飯を食べてぼよんとしていたらなんのかんの寝る時間。さあ、明日こそは行くぞ!とまたしても枕の耳をにぎにぎして悶々としていたのが良くなかったのか、次の日は胃の重さに加えて気怠く、眠気の赴くままに瞼を閉じたり便座の蓋を開けたりしていたら、なんと夜になってしまった。むむむっ。

こうなったら最後の手段、諦める。

「縁がなかった」のだと思うことにしました。
あの繁華街も、狐色スナックも、私とは交わらない事になっているのだろう。そう思ったら気が楽になって、その夜は枕の耳を握りしめる間もなくすんなりと眠りに落ち、そしてそれが良かったのか次の日は異様に元気一杯に。何故だろう。お腹に据えておいた執念から悪い「気」でもでていたんだろうか。不思議だ。

スられたお財布は、嬉しい事にオットが同じものをプレゼントしてくれ、人生初のスり体験は執念の鎮火で尻すぼみに幕を閉じました。

2008.05.26 Mon.

News 最近のニュース

RSS feedについて