MEMO
ミムラが見たり、聞いたり、感じた事を気ままに書くコラムです。
Dec.200917
『ほぼ仕事納め』
自身にとって最後のカットを撮り終え、綺麗な花束を貰い、監督と握手をして、カメラに向かって一言。そう言ってしまうとにべもないけれど、いつもの流れである。今回は度重
なったへっぽこなミスへの謝罪と、そんな私にも親切丁寧に接してくださったスタッフの皆様へのお礼を簡潔に述べるつもりだった。
それなのにどうしたことだろう、ダリアを基調にした可愛らしい花束を手にカメラに向かった瞬間、その奧にいるスタッフの面々を見た途端にぐっときてしまった。
うれしい。ありがたい。もっと与えられた場にそぐわった役者になりたい。
この三つの気持ちで胸がいっぱいになり、なんだか未整理なまま涙と共にべそべそ喋って気がついたら鼻をすすりながらスタジオの外に出ていた。(何を喋ったやら、明るみに出る日がそら恐ろしい……)
「東雲歴史文庫」のカウンター横の花瓶には、いつもアレンジの違う生花が生けられていた。毎回挟み込まれた時代ズレネタ、ある意味お遊びパートにも関わらず、本物を観たことのない私に「もっとこうした方がいいかも!」と教えてくださる方がいた。
拙い動きをカメラさんがフォローしてくださり、照明さんの絶妙なライティングが魔法のようで、見上げると音声さんがより良質な音を拾うために忍者のような体制でマイクを構えていた。監督・プロデューサー陣もいつもちゃんと目を見て話してくれて、不安な時にとても助けて頂いた。
こんな風にいろいろ嬉しかったこと、感激したことが渦巻いて、頭が一気に沸点に達してしまい、予期せぬ涙となったようだ。自分の感情が思いも寄らぬ方向へ走ったのは随分久しぶりのことのように思う。
しかし、スタジオを出てから、一人で熱くなってしまったことに対し猛烈に恥ずかしくなってきた。(数回しか撮影にきておらず皆とそこまで苦楽を共にしてきたわけでもないのに泣くだなんて、おセンチすぎる!)妙な汗をかきながら、ひとまず落ち着いたフリをして衣装部屋へ着がえに入る。
しかしそこで待っていたのは、衣装さんが現場で撮ってくださっていた写真が納められたCD-ROM(表面に手作りのデザインが施されたもの)のプレゼントであった。こうなるともう恥ずかしさも何もない。「皆大好きだ−!」と手放しで叫びたい欲求は頂点へ。
もっともっとこのチームと一緒に仕事がしたかった。出番の多さではなくて、機会としてまたこういう物作りの場に呼ばれる、必要とされる役者になろう。
そんな思いで観た最終回、小太郎の成長ぶりに目を細めていたら、ラストのひみこ人形に驚いた。人形オチは台本で知っていたものの、普通の日本人形かと思っていたので。こんなところまで手作りしてくださるとは、つくづく凄いなぁ。
因みに、私の中でのひみこ解釈は以下の通り。
「戦国時代メチメタ無念残してこの世をエンドった奴らのソウル、あと残された奴らのウェットな想念の集合体的なもんだと思ってっかんね。不安定な存在だから依り代が必要だったってことっしょ。とりま、エンジョイできたんだし、いんじゃね?」
2009.12.17 Thu.
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