「2016年、思えばこの上半期、本当によく働いたなぁ」
 涼しい風に吹かれながらそんなことを感じつつ、果たして本当にそうかしらと具体的に数字で例年との比較をしてみました。デビューの2003年秋から数え、現場には出ずに勉強に費やした06?07年の2年間を差し引いた11年分の平均。さて、今年との比較は……。

 03年~15年 年間平均  16年(8月撮影分まで)
 連続ドラマ 約2.1本  連続ドラマ 5本
 単発ドラマ 約0.9本  単発ドラマ 2本
 映画    約0.5本  映画    2本

 なんと、全てダブルスコア以上。どうりで「少し休んでもいいかぁ」と思うわけです。そんな考えが天に届いたかのように、単発のお仕事や取材、執筆依頼は多々頂戴しつつも、久しぶりにゆっくりしております。
 あちこちへ連絡、友達やお世話になっている方々とゆっくりお会いする。気になっていたことをとことん調べる。本を山ほど買い込み、好きなだけ読み耽る。映画好きの夫と毎夜自宅にて映画祭。新作、名作、またある俳優の作品のみ年代を追って連続して鑑賞したり……。

 “製作スタッフ”のメイキング映像も大いに堪能します。作品に至る企画や工夫を海外と日本とで比較。足りないものは何か、日本が自慢できるものは何か? 等考え、思い立って資料を探して勉強したりして。そうすると制作もやりたくなってきたりと、総合的な意欲効果も抜群です。勉強をして新たな知識を吸収すると、次回作ではこういう工夫をしてみたいなど次々に頭に浮かびます。実を言いますと制作側の仕事にも興味を持っている自分を薄々と感じています。脚本、演出、その他。
 女性が次期大統領を競う程になった米国でも、まだ女性の監督は10%以下という実態を思い出したりもし。後継の女性たちのために頑張ってきた勇敢なる先輩方を仰ぎ見て、自分ものったり恩恵に授かっているだけではいかんのではないかと、そんな真面目なことも考えます。

 かと思えば、急に注目先をサイズダウン、意識は我が顔面の一部へ。
 こんなに休めることもそうそうないので、自分の眉毛を生まれつきの状態へせっせと(何もせず)戻すことも実行。長いこと役に合わせて整えていたもので、果たしてどんな地眉だったのか、見てみたくなったのです。同時期に何役かあると、大抵ひとつは「現代っぽく整った眉の役」。そうなると本当はボサボサの眉がよろしい役の方も、そちらに合わせ、ボサボサ部分は書き足す以外はありません。(先に書いたmemoの短い髪の件の如く、ヘアメイクは「小は大を兼ねる」が基本。)数年ぶりに見る自然眉毛は、思ったより下がり気味でした。濃くなった分存在感があるので、まつ毛や唇にポイントを置き服装も変え……。
 と、そんな風に自分の地顔を自分の為だけにしげしげと眺めることも、意外と仕事多忙時は出来ないことなので、楽しくやっております。

 そうそう、勉強=読書や観劇、映画鑑賞と好きなことだらけでウハウハするばかりなので、少し襟を正してお金まわりのことも見直しました。10月までの領収書関係をまとめ、ざっくりと今年分の納税予定額を計算。「ふふふ、これで今年の確定申告はだいぶ楽だぁ」と安堵しつつ、好きなことで生活できてありがたいことだなぁと改めてしみじみ。
 欲をかくことはせず頂いた仕事はきちっとして、休養中も粛々とさらなるハイクオリティーを目指して準備していきたいと思います。

 みなさんも心地よい秋の気配とともに、勉強など励まれてください。私は仕事中も毎日コツコツ派ですが、久しぶりに気になっていたことを「まとめて勉強」すると、思わぬ拡がり方をしてとても面白いです!

2016.10.28 Fri.


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