秋も深まり雨の日は肌寒いことも多くなってきましたが、皆様お風邪など召されておりませんでしょうか。
私は夏以降、暫くお休みを頂く予定でしたので、集中して読みたかった本の読み返しや、評判の良かった映画のDVD鑑賞など、勉強時間を主として過ごす準備をしておりました。その合間に友人達に会ったり、仕事でお世話になった方と食事をしたり、夫と出かけたり……。そんなのんびりした折に“急遽”入ってきた仕事がありました。
私にとって「困った時に名前の挙がる人」というのは、仕事する上での憧れでした。事務所としてはストレートにキャスティングされる方が良いでしょうが、指名される個人としては純粋に技術者として請われていると感じ、なんともいえず嬉しいものです。ご期待に添えるよう、超えていけるよう、頑張っております。
とはいえ、とても順調な撮影現場。毎日スケジュールがするするとハイスピードに消化され、疲れがほとんどないので、むしろいつもより読書その他勉強が進みます。プロの集まる現場で得た良いテンポが、帰宅しても私個人の中で活きているようです。ありがたい相乗効果ですね。
気づけばまた秋は4作品。ですが、馴染みの現場2つとスピード感のある現場、それらと入れ替わりに新規現場の流れなので、全く不安なく進んでおります。このようにいい現場ばかりに恵まれて、自分はなんて運がいいのかと毎回の想いです。
その他にもこの夏は「これは幸運をもらいすぎだ」と感じることが多々あり、また夫婦で共有していることも多かったので、夫と二人で「これで怠けたりしたらバチが当たるね。いつも以上にしっかりやろう。精神の余裕分含め、人にも分けよう」と真面目に話し合ったほどです。
身に余る分は還そう、という人生訓が一致しているので、こういう時は直感部分から足並みが揃います。そうしてエッサホイサと二人で進んでいくと、またご褒美のようにさらなる幸運が飛び込んでくる。
日本昔話でも世界の寓話でも、幸運に浸りきった時と、どん底まで落ちた時にその人そのものが試されます。一番いいのは、嘘の面を作らずいつでも同じ自分であること。稼働モードは仕事や私生活でいくつか別けておく方が実用的ですが、顔は一つというのが理想です。
そういう意味では、15年目に活動名と本名と半々にしたのも同じ理でしょうか。引き続き、30半ばとして恥ずかしくない働きをしたいと思います。
——————ふ、とお返事を——————
休み中、自前の気に入った絵葉書でお返事をいくつか返しました。長編のお手紙を下さった方(研究所へ勤めながら三人のお子さんを育てておられる方)など、住所の知れなかった方には送ることが出来ず残念でしたが、またそのうちお返しできる時には書こうかなと思っております。事務所的に複数の条件クリアが必要であり、今ここで確とお約束できることではないのですが、今後お便りの際はご住所を記載してみてください。
——————ある発見——————
全てあくまで「私の顔の場合・個人談」ですが、平均的にも30半ばは身体的な変化の頃合い。女性も男性も同年代の方々は、日々思うところも多いのではないでしょうか。
きっかけは夏の暑さに耐えかねてロングヘアを離脱しよう、と思い、ついでに久しぶりの前髪をこさえてみたのです。実に久々、5年以上ぶり。
周囲からは「若くなりましたね!」と社交辞令含め概ね好評なのですが、私は逆に、この前髪により自分の年齢を感じました。といいますか、メカニズムがわかった気がします。
・額というのは、顔の中で凹凸の少ないつるりとした部分である。
・そこを前髪で隠すと、肌色に占める凹凸面積割合がぐっと増える。
・結果、いつもよりくすみやシワに目がいく。
こんな具合で、目元口元が非常に目に付きます。そしてボブカットしたサイドの髪が頬から顎を隠すと、さらに「平らな肌色」が減る。その上、こみかみ下が隠れると逆に顔が大きく見えてしまう、ありがたくない魔法も(終わりが見えない先を想像する人間の想像力の勝利)。疲れていて調子の悪い日は、女性らしい花柄などがしっくりこず、メンズライクな服を着た方が収まりよいなど。
と、こうして並べると加齢を嘆いているようですが、変化を面白がっております。そしてなにより、当初の目的「体感温度を下げる」においてはやはり効果抜群だったボブ。夏の酷暑も、髪を切ってからはだいぶ快適に過ごすことができました。
元の老け顔(19歳で23歳役どころ設定からスタート・23歳で5歳児母親役)に、現実の年齢が追いついてきた現在。加齢に対して個人的な悪印象はゼロですが、仕事上は「若かろー良かろー」という面もあるのは事実。こうした変化にも地道に対応し、発見と工夫を幾度も重ねながら楽しく過ごそうと思う、そんな秋の日々です。
2018.10.30 Tue.
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