陽光には既に春が感じられ、春の嵐も訪れておりますが、各地で豪雪も凄まじかったこの冬。関東も1月22日の大雪があり、もう一度降ったらどうしましょうと心配しながらの2月でしたね。流石に関東はもう大丈夫そうですが、雪国も含め、どうぞ皆様安全に春をお迎えください。


 さて、3月23日放送予定の『デッドフレイ』撮影について。「第41回創作テレビドラマ大賞」で大賞を受賞された佐々木由美さんの作品。完全オリジナルの1時間ドラマとなりますが、よく考えてみると15年目に入るキャリアでも、「完全オリジナル単発ドラマ」への参加は、片手に収まるほどしかありません。1時間で新しい世界観・人物像・テーマをお客様へ伝える。そこに今回はサスペンス要素もありますから、緊張感も重要になります。

 なかなかの難関ですが、プロデューサー、監督をはじめ、スタッフ全員で用意周到な体制を整えてくださいました。脚本家の佐々木さんとも事前にお手紙でやりとりさせていただき、数ページに及ぶ詳細な参考資料を頂戴、作品の意図や人物のバックボーンもばっちりと把握。参加するキャストとして、これ以上の環境はないという場を与えていただき、集中して取り組むことが出来ました。

 撮影自体はそれなりに過密でしたが、ロケ撮影での天候にも大いに恵まれ、終えたあとは「楽しかった!」ばかりで疲労感もなく。翌日から元気に早起き、別件の台本勉強を進め、良い仕事は次にも良い影響があるとしみじみです。


 また、一年かけての仕事だったNHK高校講座国語総合の収録も、すべて終えました。全84回のうち50回以上を担当させて頂いたので、平均毎月4本は収録していたことになります。ほぼ毎週ですね。毎回撮影スケジュールに合わせ、複数回まとめ収録も許容していただいたので、この数字が叶った次第です。久しぶりに向き合う「国語」は本当に楽しく、日本語の持つ美しさを存分に感じられて楽しい時間でした。
 こちらもこの先に良い影響を与えてくれそうです。(既に執筆の仕事にはダイレクトに反響ありです。)

 もう一点、新規のCM撮影も行いました。30歳を超えてから、いつか美容ジャンルの広告に起用して頂けるよう、日頃から各プロに教えを乞い自分でも工夫をし続けていましたので、決まった時は本当に嬉しかったです。
 CMでは一瞬の見栄えが影響するので、手の位置が1センチずれたり、動きが0.5秒遅れるだけでもNGとなることがあります。新人の頃はカメラからの見た目と、自分の行っていることの差異がわからず苦労したものです。
 そこにきて今回、通常の撮影よりさらにシビアな点が多くあったのですが、一、二度テストをやれば、本番でピタリと合わせられるようになっていました。一番の違いは筋肉でしょうか。ここ数年、肋骨骨折のリハビリを兼ねて通っているピラティスとボイストレーニングのお陰で、自分の体がどう動いているか、中心がどこかという認識が役に立ったという嬉しい実感がありました。仕上がりがどうなるか、楽しみにしています。


 確定申告は例年通り初日(2月16日)提出済。書類を整理しながら2017年をありがたく思い返しました。(毎年の申告作業を全て自分でやるためか、年明けより確定申告の提出で年の区切りを感じる体質になりつつあります。)2017年に掲げた目標3つは守ることができたので、今年はもう一歩、先へいこうと思います。

 1 本業で今まで以上のクオリティー実現するため引き続き鍛錬を続ける
 2 好奇心からもう一歩踏み込んだ勉強を
 3 時には柵の外へ出て視界をリセットする

 新年度に向け、皆さまの2018年もよい年になりますようご祈念申し上げます。

<追伸>
小川糸さんの小説『サーカスの夜に』文庫版、その巻末に私が書かせて頂いた解説を読みお手紙をくださったMさん。消印から9月にご投函くださったのに、色々あって私の受け取りがつい先日でした。遅い反応で申し訳ないですが、大変な決意をなさったのですね。Mさんにとっての“魔法のキャンディ”が見つかって、とびきりの甘美を味わえるよう応援しています!

2018.03.08 Thu.


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